WO2.9中空円柱状結晶の生成と評価

【WO2.9中空円柱状結晶生成の実験方針と実験方法】
 
還元剤に水素を用い、フィラメント温度1800℃で、酸化度の低いWO2が生成られました。そこで、フィラメント温度を上げると、より酸化程度の高いWO2.9が生成する事が予想される。実験装置と実験方法はWO2針状結晶の生成と同じであるが、異なるのは、Wフィラメント温度を2000℃にした事である。これによって、Wの酸化が進み 、WO2針状結晶の生成の実験環境よりも少し強い酸化雰囲気でのWの酸化反応が起こったと考えられる。その結果、予想通り、Ni金属メッシュ上に青色の生成物であるWO2.9が堆積した。 
 
 
【WO2.9中空円柱状結晶生成の実験結果および評価 】
 
 
XRDで観察されるピークを同定したところ、生成物はWO2.9結晶である事が分かった。また、SEM写真より、中空になった円柱状の形状をした結晶が観察され、典型的な寸法は長さが約10μm、直径は1μm、中空の穴の直径は300nmであった。全てのWO2.9結晶は中空になっているが、中空になる成長メカニズムについては不明である。
 
 
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