銅系化合物修飾酸化タングステン光触媒の短所

プロジェクト前半(2009年頃)には、銅系化合物修飾酸化タングステン光触媒が、可視光に対する感度がもっとも高く、実用化の可能性が高いとされていましたが、材料が黄色味がかっているため、製品にもその色が反映してしまうこと、また、アルカリに弱いため使用場所・条件に制約が生じることなどの短所がはっきりとしてきました。
 
さらに追い打ちをかけるように、酸化タングステンの原料価格が急騰、原材料費が高止まりしたこともマイナス要因となりました。酸化タングステン系の光触媒材料を参加各企業に提供していくうちにいくつかの応用分野では、「プロジェクトとしては、酸化タングステン系の光触媒材料で開発を進めるけれども、最終的に製品化することは難しいだろう」という声がささやかれだしました。
 
 
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