タングステンの歴史

1781年、スウェーデンのカール・ヴィルヘルム・シェーレが灰重石から酸化タングステン(VI)の分離に成功し、タングステン酸と命名。1783年、スペインのファン・ホセとファウストのエルヤル兄弟が、タングステン酸を木炭で還元して初めて単体を得、ウォルフラムと命名。

タングステン (tungsten) とは、スウェーデン語、デンマーク語、ノルウェー語で「重い石」という意味である。元素記号の W はドイツ語の Wolfram にちなむ(エルヤル兄弟の命名もここから)。これは、タングステン鉱石(鉄マンガン重石)wolfart から来ており、これがスズ鉱石の中に混入すると、スラグを作ってスズの精製を阻害することから、スズを狼のようにむさぼり食べるという意味で名づけられた。近年米国議会では、紛争地域のテロ活動の資金源となっている鉱物いわゆる「紛争鉱物」に指定されているので工業上の使用に制限が生じ始めている。

タングステンは世界各地に埋蔵されており、その埋蔵量は全世界でおよそ7百万トンといわれています。その57%を中国が占め、産出量からいくと実に83%を占めています。

 

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