中国における今後のタングステン供給動向（二）

日本で必要とされたタングステンは、これまで中国からの輸入に頼っていたが、近年はベトナムからの輸入が増えつつあり、中国依存度は低下する方向にある。しかし、中国を除けば、ベトナム以外にはフェロタングステンの生産を
行っている国が少ないことから、将来的には中国もベトナムからタングステンを大々的に輸入する国の一つへと変化する可能性がある。
現在のところ、タングステン鉱山の新規開発プロジェクトや再開プロジェクトが世界各地で検討されてはいるが、比較的小規模のものも多く、こうしたプロジェクトの稼働が遅れた場合、一時的にフェロタングステンの相場が高騰する可能性も今後あると思われる。
タングステンの相場が上昇しているため、中国でもリサイクルの拡大に向けた取組が活発になっている。現状ではフェロタングステンに戻すリサイクルが比較的主流となっているが、今後はAPTへ戻すリサイクル等も拡大する可能性がある。

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