酸化タングステン光触媒の改新(Ⅱ)
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- カテゴリ: タングステン知識
- 2015年6月19日(金曜)17:51に公開
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【改新結果】
1、ビスマスを添加した酸化タングテンの耐アルカリ性
・ビスマスの添加(含侵法)により耐アルカリ性が向上(無添加ではアルカリに完全溶解)
・最初のアルカリ浸漬に溶け残ったものは再度のアルカリ浸漬に対してほぼ安定
・ビスマスの添加量が少ない場合(モル比 0.01)も最初に溶け残ったものは安定
結論:強いアルカリ性の環境でも安定な酸化タングテンを得ることに成功
2、ビスマスを添加した酸化タングテンの光触媒活性(有機物の完全分解)
・可視光照射でアセトアルデヒドを完全分解
・ビスマス添加(含侵法) モル比 0.01
アルカリ浸漬前は無添加の場合より向上
アルカリ浸漬後も無添加の場合とほぼ同じ
・ビスマス添加(含侵法) モル比 0.1
アルカリ浸漬前後とも無添加の場合とほぼ同じ
結論:使用する環境に対応して添加量により制御することが可能
3、ビスマスを添加した酸化タングステンの抗かび性
・酸化タングステン薄膜を様々な濃度の硝酸ビスマスの硝酸水溶液に浸漬してビスマスを常温吸着
・JIS R 1705により抗かび性を評価(0.8mW/cm2のブラックライト照射下) → かびの胞子
・ビスマスを添加した時の抗かび活性値 平均 1.7
・ビスマスの常温吸着による抗かび性の向上
・ΔRが大きい傾向→光触媒作用による寄与が大きい
4、ビスマスを添加した酸化タングステンの抗菌性
・酸化タングステン薄膜を様々な濃度の硝酸ビスマスの硝酸水溶液に浸漬してビスマスを常温吸着
・ JIS R 1702(フィルム密着法)により抗菌性を評価(紫外線照射 0.01mW/cm2 4時間)
・ビスマスを添加した時の抗菌活性値 平均 2.0
・ビスマスの常温吸着による抗菌性の向上
・ΔRが小さい傾向→光触媒作用による寄与が小さい
5、ビスマスを添加した酸化タングステンの超親水性
・酸化タングステン薄膜に含侵法でビスマスを添加
・JISR1703-1に準拠した方法で超親水化性を評価
・酸化タングステン薄膜にオレイン酸を塗布可視光(10000lx)を照射して水接触角の変化を測定
・34時間後には水接触角が4.8°に低下(水接触角 5 °以下を達成)
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